2003年度 卒業研究論文

近年のネットワークの高速・大容量化に伴い，様々なネットワークアプ リケーションの利用が急増している．今後，多種多様なトラヒックの混在がさ らに進むことが予想され， 各トラヒックに見合ったQoS保証を行う必要がある．

そこで本研究では，この出力バッファ制御機構を拡張することにより，帯域，遅延， 及びジッタの保証を実現する方式を提案する．まず，帯域保証クラスの各フローに対して， 一定周期内における送信時点を予約し，その時点において優先的に送信を行う新た なパケット送出スケジューリングを提案する．また，基本量を帯域保証クラス の各フローに対して，遅延・トラヒックのバースト到着等を考慮し，適 切に配分するための基本量導出法を提案する．これらの連携により，リアルタ イムアプリケーション等の帯域保証クラスに分類されることが想定される トラヒックに対して，帯域保証を行うだけでなく，予め設定された目 標遅延を常に満たすことが可能となる．