渡辺研究室 大阪大学大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻 インテリジェントネットワーキング講座(工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目)

2007年度 卒業研究論文

センサネットワークにおける周辺ノードの出力電波強度と残余電力を考慮した
クラスタリング方式
SAMPATH PRIYANKARA

近年,無線通信機能を有するセンサ端末が自律的にネットワークを構築する無線センサ ネットワーク(WSN: Wireless Sensor Network)が注目されている.WSN では,各端末が 電池駆動することに起因する消費電力問題や多数の端末に対するスケーラビリティ問題な どを考慮した通信プロトコルが要求され,これまでに多数の方式が提案されている. ここで,ほとんどの方式がネットワーク全体で同種のセンサ端末を使用するものと仮定 しているが,最近になって,少数の高性能端末を混在させることで効率的にネットワーク の性能を高める方式が検討されつつある.しかし,単純に高性能端末を中心とした通信を 行うと,その周辺の低性能端末においてパケット中継による負担が増加し,電力が枯渇す る問題が生じる.

そこで本論文では,このようなセンサ性能の不均質なWSN において,周辺ノードの残 余電力と送信電波強度を考慮したクラスタ構築手法を提案する.周辺ノードの能力を考慮 することで通信の負荷をネットワーク全体で均一にすることを目的とする.それによって, ネットワーク全体の寿命が延長できる.

最後に,シミュレーションによる性能評価を行い,提案方式によってネットワーク全体 の寿命を延長できることを明らかにする.

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