渡辺研究室 大阪大学大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻 インテリジェントネットワーキング講座(工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目)

2009年度 卒業研究論文

分散型ネットワークサービスにおける相互通信遅延を考慮した動的コンポーネント配置手法
山崎 公敬

近年,分散配置された複数種類のコンポーネントを利用してアプリケーションを提供するネットワークサービスへの注目が高まっている. このような分散型ネットワークサービスでは全てのコンポーネントを新たに用意する必要がないためサービスの設置コストが小さい,コンポーネント相互の連携によってより高度なサービスを提供できるなどの利点がある. また,本研究室ではユーザからのアクセス頻度の変動に応じてコンポーネントの配置を動的に変更することで負荷を分散し,安定したQoSを提供する手法を確立した.

しかし,サービスを提供する際にコンポーネント間で相互通信を行う場合が考えられるが,既存方式ではこの点が考慮されていない. そこで本論文では,このような分散コンポーネントで構成されたネットワークサービスにおいて,コンポーネント間の相互通信による伝送遅延を考慮した上で, ユーザからのアクセス頻度の変動に応じてコンポーネントの動的配置を行うことでサービス時間を低減する手法について提案する. シミュレーションによる性能評価を行い,この手法によって要求を受けてからサービス終了までの時間を低減できることを明らかにした.

PDFファイル(研究室内からのみアクセス可能)
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