渡辺研究室 大阪大学大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻 インテリジェントネットワーキング講座(工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目)

2012年度 卒業研究論文

ネットワークサービスにおける複数の資源を考慮した
分散コンポーネントの動的配置手法
森口 貴之

近年,分散配置された複数種類のコンポーネントを利用してアプリケーションを提供するネットワークサービスへの注目が高まっている.このような分散コンポーネントで構成されたネットワークサービスでは全てのコンポーネントを新たに用意する必要がないためサービス設置のコストが小さい,コンポーネント相互の連携によってより高度なサービスを提供できるなどの利点がある.本研究室ではユーザからのアクセス頻度に応じてコンポーネントの配置を動的に変更することでCPU 資源の負荷を分散し,安定したQoS を提供する手法を確立した.また,アクセス頻度に応じて必要な帯域量を確保し,それに応じて波長資源の負荷を分散させる帯域管理手法を確立した.

しかし,これらの手法ではそれぞれCPU 資源のみ,ネットワーク資源のみを対象にしており,他方の資源については考慮されていない.そこで本論文ではCPU 資源とネットワーク資源の両方を考慮してコンポーネントの配置を動的に変更することで,安定したQoS を提供する手法について提案する.最後にシミュレーションによる性能評価を行い,この手法によってCPU 資源とネットワーク資源の両方について負荷を分散できることを明らかにした.

PDFファイル(研究室内からのみアクセス可能)
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